4月5日に日本を出国し、現在はフランス中央部の都市・ブロワに滞在しています。

 

首都・パリのようなきらびやかで、人や物が流動する街も魅力的ですが、
ここブロワは静かで、街そのものに穏やかな時間が流れている印象です。

街の様子や、どこを見渡しても眼に映る緑、
その様は、私が普段生活する徳島にどこか通ずるところがあって、
それだけでこの街を好きになることができます。

 

ここに滞在する主たる目的は、
メディアオフィサーを務める
KINAN Cycling Teamの遠征帯同なのですが、
チームが出場するレースを中心に、
その他数レースや関連取材・執筆を行う予定でいます。

 

選手たちのトレーニングに同行後、
ブロワ城に寄ってみました。

 

バタバタと撮った写真ではありますが、
せめて雰囲気だけでも。

 

ブロワが位置するロワール・エ・シェール県は
その自然の豊かさから「フランスの庭」とも呼ばれるのだそうです。

小さな丘や美しい小川、
そして森の彼方に見える古城の優雅な姿。

そんな景観に魅せられたのは、王侯貴族のみならず
レオナルド・ダ・ヴィンチ、オノレ・ド・バルザックなど、
芸術家や文化人にまで及ぶのだとか。

自然と文化の調和によって洗練されたこの地域には、
それこそ多くの古城が点在しているのです。

そのうちの1つが、私が足を運んだブロワ城。

 

この城が異色なのは、
5世紀に渡って増改築を行ったことによって、
4つの異なる建築様式で建てられているところにあります。

ゴシックスタイルからはじまり、
フランボアイアン・ゴシック、
ルネッサンス、
そしてクラシック。

中庭を囲んで、4つの建築物が
それぞれの時代に栄えた様式で建てられており
いわばフランスの建築史を一望することができるのです。

 

ブロワ城に限らず、
少し出ていけば、この街を流れるロワール川を望み、
街を一歩離れてみれば一面の菜の花が迎えてくれる。

 

何より幸運なのは、
仕事をしながらにして
まるで旅を楽しんでいるかのような
シチュエーションを味わっていることに尽きるのです。

 

見るものひとつひとつを吸収しながら、
命ある言葉にする。

 

それが私の仕事であり、
課せられた使命なのだと
改めて実感している次第です。

 

私が紡ぐ言葉から
この街の情景や空気、
そしてレースや選手たちの活躍ぶりが
多くの人の心へと届くように。

そんな仕事ができるよう
フランスでの日々を努めていきたいと思っています。

 

それでは。

The Syunsuke FUKUMITSU
福光 俊介

 

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