サイクルロードレースシーズンがひと段落した昨年の11月半ば以降は、
数件のブライダル撮影の依頼をいただき、
持ちうる限りのスキルを駆使しての活動を行なっておりました。

エディターとして出版社に勤務していた頃の最初の数年間は、
いつまで経っても写真撮影スキルが上がらず、
上司や先輩にあれやこれやと突っ込まれていたことを考えると、
いま現在のスキルはどうあれ、
こうしたご依頼をいただけるようになるなんて
まったくもって夢のような話なのであります。

 

今回ご紹介する野中竜馬さま・由依さまですが、
新郎・竜馬さまは昨年まで私がメディアオフィサーを務める
KINAN Cycling Teamの主力選手だったこともあり
ここ数年間はレースやイベントの現場を主に
一緒に仕事をしてきた間柄でもあります。

私がチームにスポットで入るようになった2015年から接点があったことを思うと、
その役割は違えど、
互いの仕事を見てきてそれぞれに何かしらを感じる、
その期間は決して短いものではなかったと思っています。

そして、それがこのご依頼につながったのだと
私なりに解釈しています。

 

11月の京都は少々肌寒さがあったものの
紅葉真っ盛りで
右も左も、前も後ろも
赤や黄色に満たされ
深まる秋を実感することとなりました。

そんな中での祝宴は、
幸せいっぱいの新郎新婦と
照葉とのコントラストが
美しく、そして感動的な空間でした。

 

 

新郎・竜馬さまは2017年シーズン限りでの
競技からの引退を発表していたこともあり、
“結婚”と同時に
人生における第2のステップへと踏み出すタイミングでもありました。

参列した方々もそれを理解していたからなのでしょう。

新たな船出を切る大切な仲間を
後押ししようというムードは温かく、
そこから生まれる笑いや涙は
各々が新郎または新婦と歩んできた
時間の重みであることを改めて知ることとなります。

また、新婦・由依さまのドレス姿、和装姿にもたびたびどよめきが起こり、
立ち振る舞い1つで伝わってくる麗しさは
やはりお人柄を表すものなのだろうとただただ納得するばかりでした。

 

撮影する者としては、
もちろん綺麗に写すことが大前提ではありましたが、
新郎新婦、参列した人々の気持ちを
写真を通じて表すことを目指して取り組んだつもりです。

その時々の長短はあれど
一緒に日々を送ってきた縁があるからこそ
撮ることができたショットも
きっといくつかはあったのではないかと思っている次第です。

何より、早くからご依頼をいただいており
その約束を果たせたことが
一個人としてとてもうれしかったのでした。

 

 

ここにアップしたのはごくごく一部なのですが、
撮影者の性格が出た写真もいくつかありまして(笑)
嫌な顔せずひとつせず付き合ってくださったお二人には
感謝感謝なのであります。

そして、ブライダルフォトという
私にとって新しいジャンルへ導いてくださった
お二人には心から「ありがとう」
そして「おめでとう」と
いま一度送りたいと思います。

 

 

それでは。

The Syunsuke FUKUMITSU
福光 俊介

 

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